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健康のプログラム「和太鼓の響き」@三重県名張市

プログラム 健康

ぽかぽか陽気に恵まれた12月5日、桔梗が丘東小学校区放課後児童クラブいろえんぴつにて、「和太鼓の響き」プログラムを実施しました。

児童クラブに入ると、中央にきれいなクリスマスツリーが飾られていて、部屋中があったかい雰囲気に包まれていました。

そんな児童クラブに通う桔梗が丘東小学校の子どもたち、実は偶然、前日にも和太鼓の授業があったそう。
しかし、人数や時間の関係で、選ばれた子どもたちしか和太鼓を打つことができなかったため、みんな和太鼓を叩きたくてウズウズしていたんです。

そして迎えた今日のプログラム、子どもたちは最初から和太鼓に夢中の様子!見てください、このうっとりとした表情!

途中からは額に汗を浮かべながら、真剣な眼差しで練習をしているのが印象的な90分でした。

さて、今回開催された「和太鼓の響き」は、日本で長い歴史を持つ和太鼓の演奏に挑戦するプログラム。
講師を務めてくださるのは、和太鼓パフォーマー「無限」・古里祐一郎先生とTAIKO-LAB浅草店長・田宮広野先生のお2人。
日本だけでなく、国境を越えて世界でも活躍されている"ホンモノ"のパフォーマーです。

まずは、和太鼓についてお勉強。
「和太鼓の太鼓は何で作られていると思う?」と先生が尋ねると、「牛の皮!」と瞬く間に答えが返ってきました。どうやら、昨日の授業で習ったみたいですね。

けれども、先生が伝えたかったのは知識に留まらず、その先にある和太鼓への想い。
「そうだね。太鼓は牛皮から、バチも木から作られている。」
「だから、太鼓は生き物の命をもらってできているんだ。感謝の気持ちを持って、太鼓もバチも大切に扱ってほしい。」
みんな、真剣な表情で静かに聞き入っていました。

みんなで「イチ、ニ、サン、シ」と準備体操を終えた後は、さっそく和太鼓の練習!
まずは、太鼓を叩くテンポを声に出してそのリズムをつかみます。

これは「口唱和」と言って、リズムを言葉に直して伝承していく和太鼓独自の文化。
そのため、「口唱和」ができることが和太鼓を打つための第一条件とも言われます。

今回のプログラムでは「スットン、スットン、トロツクトントン」「ドロドロドロドロ」と、わかりやすい言葉のリズムで学びました。
体育館には、子どもたちの元気いっぱいの声がこだましています。

「口唱和」をクリアすると、次は素振りの練習です。
バチを両手に持って、太鼓を叩く練習をします。やはり何事も基礎作りは大切なんですね。

最初は、おそるおそるバチを振り下ろしていた子どもたちでしたが、「いいね!」「すごく上手!」「いい音!」と先生がたくさん褒めてくださるので、どんどん自信とコツをつかんでいきます。

そして、いよいよ!待ちに待った太鼓を叩く練習!まずは、先生のお手本を見てから…。

先生に負けじと、子どもたちもバチを振り下ろします。
「スットン、スットン、トロツクトントン」は、大振りで、全身を使って太鼓を打つリズム。

 

ドロドロドロドロ」は、小刻みに太鼓を打つリズムです。

子どもたちがどんなにこのプログラムを待ち望んでいたか、この表情から伺えますね。
ひと通り練習を終えると、休憩の前に先生がパフォーマンスを披露してくださいました。

今回、演奏してくださったのは「覇」という曲目。
その名の通り覇気のあるパフォーマンスで、体育館中の空気が震えるのを感じるほど力強い音は、子どもたちの心も大きく震わせました。

あとで子どもたちに感想を聞いてみたところ、
「太鼓の音が綺麗だったし、先生の叩く姿もカッコよかった!」
「同じ太鼓でも、大きな音と小さな音を使い分けられるんだ!」
と、"ホンモノ"の和太鼓パフォーマーが作り出す世界観に惹き込まれていたようです。

そんな迫力のある先生の生演奏を見たからか、休憩を終えると、子どもたちのやる気は一層高まっていました。

「口唱和」のテンポをもとに、何度も練習を繰り返します。
「スットン、スットン、トロツクトントン」「スットン、スットン、トロツクトントン」「スットン、スットン、トロツクトントン」

どんどんテンポを速くしていったり、習ったリズムを組み合わせていったり。
気づけば、太鼓を打つフォームに腰が入っていて、力強い音を奏でています。

基礎練習を終えた後は、発表に向けて、3人1組でのパフォーマンスの練習に取り掛かります。
今回発表するのは、「ぶち合わせ太鼓」の一節。

「ぶち合わせ太鼓」とは神奈川県に伝わる地域伝統の曲目で、「各地域には、それぞれ伝わる和太鼓の曲がある。だから、自分の地域の曲を探してみても面白いかもね。」と、先生はおっしゃっていました。

3人が代わりばんこで太鼓を打つことになるので、まずはその入れ替わりの練習から。
まずは、素振りの練習に戻って、入れ替わるタイミングをつかみます。

次に、実際に太鼓を叩きながら交代する練習。

仕上げに、出番を待っている間の、カッコいいポーズもマスターします。
仲間が太鼓を打っている間も、ポーズをとることで盛り上げていくんですね。
3人が力を合わせて完成させる演奏なので、自分が太鼓を打っていない間も気を抜いてはいけません。

 

こうして、ビシッとポーズも決まるようになり、今日の集大成の発表に入ります。

結果は、大成功!!!!!
今日の練習の成果を全て出し切った、子どもたちの力強い太鼓の音に、会場内には拍手が沸き起こりました。

たった1時間の練習で、こんなにも上達するんですね。ただただ驚きです。

「今日は静かに話を聞けていて、太鼓もとてもよかったです!」と、田宮先生は子どもたちの真剣な態度を絶賛!

古里先生からは、
「みんなすごい汗をかいているよね。それだけ真剣に取り組んでいたということ。」
「先生は9歳から和太鼓を始めました。伝統を伝えていくことは本当に大事。これを機に、和太鼓についてもっと知ってもらえたらなと思います。」
とお話がありました。

最後に、「これからも太鼓を続けたい人〜?」と尋ねてみると…。

「は〜い!」と、天井目掛けてたくさん手が上がりました。本当に嬉しいですね!

こうして、和太鼓のプログラムは終了しました。終了後には、先生の周りに駆け寄り、
「どうしたら太鼓が上手になれる?」
「どうして太鼓のお仕事をしているの?」
「また来てくれる?」
と積極的に質問をする子どもたち。先生のパフォーマンスと想いは、しっかりと子どもたちの心に届いたようです。

このプログラムを機に、先生にとっての和太鼓のように、何か打ち込めるものが見つかるといいですね。

今回、こんなにステキな演奏を披露してくださった古里先生が和太鼓を始めたのも9歳のときだそう。
小学生のみんなには、まだまだ無限の可能性が広がっています。

すばらしいパフォーマンスを披露してくださった先生方、そして参加してくれた子どもたち、ご協力いただきました放課後児童クラブの皆さん、本当にありがとうございました!!!

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