2016年度、記念すべき第1回目のプログラムは、初開催となる鹿児島県にて実施となりました!
7月15日、前日の集中豪雨が嘘のような晴天の鹿児島県霧島市国分で、にじの橋学童クラブの元気いっぱいの子どもたちと、「命によりそう」というテーマの下、川上貴子先生を講師にお招きして「看護師のシゴトプログラム」を実施しました。
最初に、看護師さんが「どこで」「どんな仕事をしているか」という話がありました。
川上先生が病院ではなく、家を訪問していると聞いた子どもたちから、「ええっ!」という声が漏れてきました。
看護師=病院というイメージがあったからか、子どもたちにとっては訪問看護という働き方は意外だったようです。
訪問看護の具体的な仕事内容、どんな患者さんがいるのか、そして「命」についての説明を聞きました。
お話を聞いた後は、看護師さんの大切な仕事の一つ、傷の手当をみんなでやってみようと、包帯の巻き方を教えていただきました。
まずは、川上先生が見本を。
「けがをしている人は痛いんだから、優しい気持ちで巻いていこうね。」と。
二人一組になって、肘より下全体に巻くことができるように巻いてみます。
こつは、ゆるすぎず、きつすぎず。
みんな真剣に取り組みます。
「うまくできない。」「難しい。包帯が足りなくなっちゃう。」という声も聞かれましたが、巻いてはほどき、また巻いて…と何回も繰り返していました。
「次はちょっと難しいよ」と5本指全部に。指の先にもしっかり巻きます。
「指全部に巻くの?」
一体どうやって?、本当に5本指全体に巻くことができるの?、半信半疑で先生のやり方をじっと見ています。
さあ、やってみようという声の前に、子どもたちはもうやり始めています。
5本ではなく、3本で包帯が足りなくなったり、指先がうまく隠れなかったり…。
先ほどの腕に巻くのと違い、そう簡単にはできません。
でも、中には一人で何回も挑戦している子もいました。
周りの人に、「上手にできたね」「一人でやったの?すごいね」と褒められニコニコ顔。
終わりにしようというまで、みんな楽しそうに、きれいに巻こうと一生懸命やっていました。
そのため、終わり頃には、巻き方も上手になり、素早い傷の手当てができていました。
最後は、「何をもって死んだといえるのか」という最初の川上先生の話の中に出てきた3つ(心音が止まる、息をしていない、瞳孔が開かない)のうちの1つ、瞳孔って何?、変化するの?、実際光を当てて、瞳孔の様子を見ました。
「あっ、見えた」「大きくなってる」
光を当てた子の周りに集まって一生懸命覗き込んでいました。
川上先生からのメッセージ。
「平和あっての命。相手を大事にしよう」
「いつかなくなる命。生きている時は大事にして欲しい」
実際にいろいろな患者さんと向き合っている川上先生だからこそ、子どもたちの心に響いた言葉でした。包帯を巻いている時とは違った顔が見られました。
今回は、看護師さんの仕事を通して「命」について考えることができました。
遠いところまでお出かけくださった川上先生、一生懸命先生のお話を聞いていた鹿児島県霧島市国分「にじの橋学童クラブ」のみなさん、ありがとうございました。