冬も本番を迎える12月8日、鹿児島県霧島市・コミュニティスペースパレットカラーにおいて、「いのちによりそう、看護師」のプログラムを実施しました。
講師を務めてくださるのは、看護師の川上貴子先生です。現在は、訪問看護ステーションで活躍されています。
今日はそんな川上先生と、いのちや看護師の仕事について学んでいきます。
今回のプログラムに参加してくれたのは8人の子どもたち。アットホームな雰囲気の中でスタートしました。
子どもたちは、「なんでなんで?」と何度も先生に質問をぶつけてみたり、「ねぇねぇ、あのさ」と素直な自分の気持ちを表現したり。少人数ならではの距離の近さが印象的でした。
まずは、いのちについてのお話。
先生から「人は死んじゃったらどうなるんだろう?」という問いかけがあり、子どもたちから「死ぬのは怖い」という率直な意見が出ます。
これに対して、「じゃあ、なんで死んだ人は怖いんだろう?」というさらなる問いかけ。子どもたちは、ただ聴くだけではなく、自分の頭を使って考えなければなりません。
また、先生は「どうなったら人は死んだって言えるんだろう?」というお話をしてくださいました。医療の現場では、心臓と呼吸の停止に加えて、目の瞳孔が重要な判断基準になるんだそう。
そして、普段川上先生がどんな患者さんを相手にしているのか、お話が始まります。
生まれつき耳が聞こえない人や、口から栄養をとることができず、お腹から管をさしたままで生活している子どもなど…。
川上先生は、訪問看護の現場で重い疾患を患った患者さんを相手にすることも多く、その患者さんとの付き合い方を教えてくださいます。
こうして、子どもたちはいのちや看護のリアルに触れていきます。
川上先生は言います。さまざまな疾患を抱えた患者さんを前にして考えるのは、
「看護はどのように支えていくか?」
「いのちにどう寄り添っていくのか?」
ということ。子どもたちはその言葉を大切に受け止めます。
訪問看護の仕事について理解を深めるとともに、いのちの重みについて静かに頭を巡らせていました。
いのちの大切さについて学んだ後は、包帯を巻く体験が始まります。
まずは、川上先生がポイントを解説しながら、丁寧に巻き方を教えてくださいます。
先生から巻き方を教わったら、今度はお友達の腕を使って、実際に包帯を巻いていきます。
座学のときの真面目な表情とは変わり、明るい表情で楽しみながら巻いていきます。
腕に巻けるようになったら、次はレベルアップして、5本指に包帯を巻く練習です。
すぐに要領を得ていく子どもたちの手さばきに、先生は「みんな上手だね」「きれいに巻けてるね」と誉め言葉を連発。子どもたちはたくさん褒められて嬉しそうでした。
プログラムの最後には、先生からメッセージが。
「今日のプログラムで、いのちや体の大切さが伝わったかなと思います。今日から、自分はもちろん、家族や友達の体を大切にしてくださいね。」
本日お世話になりました川上貴子先生、コミュニティスペースパレットカラーの皆様、ありがとうございました。