雪が舞う3月上旬、元気な子どもたちが待つ鳥取県にドッジボールプログラムをお届けしました。
毎年、全国を一緒に飛び回ってくれている吉田監督と、現役高校生で日本代表の福田選手と、27名の子どもたちと、外の寒さに負けない熱い90分となりました。
体育館で、そわそわと待っている子どもたち。早くドッジボールを始めたい様子が伝わってきます。
まずは、ボールを投げる・捕るのパフォーマンスを見ます。座っている頭上をスピードの速いボールが行き交い、圧倒される子どもたち。「すごーーい!」「速い!‼」とビックリしながら、目でボールを追いかける様子が真剣そのもの。周りで見ているスタッフもビックリです。
先生たちの世界レベルのプレイに圧倒されつつ、プログラムの最後に試合をすることを目標に投げる・捕るの練習を行います。
まずは、投げる時のポイントを教わります。体を横に向けること、ボールに力を加えるために足を高く上げて、投げる時に強く床に足をつくこと…を教わります。「足を上げる時に、かわいさポイントはためなくていいよ!‼力をためてね!」と言われると、ニコニコ笑顔で忠実に守っています。
次はボールを上手に捕る練習です。
「ドッジボールをする時に、ボールが怖い子いる?」と聞かれ、30人中5人程の子が手を挙げます。思ったより少なく、吉田監督もビックリ。
ドッジボールは、ボールを投げる時に相手を狙い、当てるスポーツですが、当たらずに捕ることが大事!と教わりながら、「当たっても痛い、捕っても痛いよ。でも、捕った時に『痛い~~~!』とならないのはなんでだと思う?」と聞かれ、「うーん…?」と考えている様子。吉田監督からは「捕ったら嬉しいし、かっこいいよね。嬉しい時とか、かっこいい時は痛い気持ちは消えてしまうんだよ!」と教わり、納得した様子。
怖さや、痛みに負けずにかっこよくボールを捕るためのコツは、ボールが来る前に構えること。みんなで、構えの練習をします。笛の合図と「1,2,3,4~~」とカウントしながら構えます。でも、実際の試合ではゆっくり数えて、考えながら構えている暇はありません。
スピードに乗って試合をするので、投げたら構える、ボールに背を向けずに構える…スピードアップが重要です。
「1,2,3,4~~」と数えながら、だんだん試合のスピード感に合わせて構える練習をします。一瞬で、ボールを捕るための構えるポーズになると、子どもたちも真剣な表情に変わっていきます。
上手に構えられると、捕れる確率も上がりますね!
全員、捕る練習を終えたところで、吉田監督が『代表1名』を任命!
何が始まるかと思ったら…代表選手が投げるボールを捕ろう!という挑戦が始まります。
たくさんのお友達とスタッフが見守る中、福田選手が投げるボールを見事キャッチ!
「わーーーーーー!!!」「すごっ!!」「おめでとうーーー!」と歓声が上がります。
すると、吉田監督が「よし、次は自分が!」と。再度、ボールを捕ることになった代表の子。緊張した雰囲気に包まれ、みんなが見守る中・・・なんと、見事キャッチ。会場全体がどよめきます。
最後は、2チームに分かれて試合を行います。試合では、スピードが速いボールが行き交いますが、見てください!この上手な構えを!捕って、投げる…当たっても痛がらない。と、子どもたちはテンポ良く試合を進めます。
吉田監督や福田選手も試合に交じり、レベルの高い試合に子どもたちも真剣そのもの。もちろん勝敗が決まりますが、一生懸命戦い抜いた子どもたちは勝っても負けても満足そう。
試合終了後、吉田監督から「今日学んだことを、普段のドッジボールでも活かしていってほしい。学んだこと一つ一つを思い出しながら練習を重ねると、だんだんといい動きができるようになるよ。まずは考えながら動いてみる…それを継続することで、考えなくても動きが身につくからね!」と教えてもらいました。
子どもたちにとって、普段何気なくやっているドッジボールという競技がとてもレベルの高いものになったことでしょう。これからも、楽しみながらレベルアップしていってくれると嬉しいです!
準備や当日のサポートなどご協力いただきました現地団体スタッフの皆さま、吉田監督、福田選手、本当にありがとうございました!