徳島では珍しく辺り一面、雪で真っ白になった2月13日、徳島県吉野川市上浦児童クラブにて、松延康先生をお招きし、「いのちかがやくサイエンス」プログラムを実施しました。寒さにも負けず、集まってくれた25人の子どもたちと、さっそくプログラム開始。
初めてのことに緊張した面持ちの子どもたちを前に、まずは先生が実験をスタート。先生の楽しいトークで子どもたちのワクワクは一気に大きくなりました。さてさて、取り出したのは透明の水。
「みんなは何色に見える?」「とうめーい!」のはずが、あれれ?先生には赤色に見えると言います。どういうこと???
高学年の子どもたちの緊張した空気もほぐれ、先生が繰り広げるマジックのような実験に、「すっごーい!」「えー?!」「うそだー!」と思わず出る驚きの声が会場に広がり、大人も子どもも盛り上がりました。先生によると、心が澄んでいる人には赤色に見える、とのこと。あらら、それは大変!でもご安心ください。
先生の助手のようこさんのおかげで心が綺麗になった児童クラブの先生(もちろんそもそも美しいお心がさらに!ということで)無事赤色になりました。
さて次は、風の力でスイカが飛びます。
キツネのカップも、タヌキのカップも飛びます。
ここで先ほどのたぬきとよく似た形の白い容器の登場です。たぬきに似ていますが、ドライヤーをあててみてもたぬきのように浮かびません。うーん、なぜでしょうか?「さっきのと何が違う?」先生のヒントにみんな頭をかしげます。「フチのところが違う!!!」大正解!ここで大切なことは、「こうじゃないかな?」と仮説を立てて考えてみること、考えたら実際に試してみること、と先生は伝えます。
その後は、色を付けたアルギン酸ナトリウムを、水の入ったビンにスポイドで落とし、アクアドームを作りました。色のついた液体が目の前で球になって落ちていく、不思議な現象に子どもたちは真剣に夢中になっていました。スポイドの押し具合によって、長いものや変形したものもでき、「ヘビー!」「枝豆!」「おたまじゃくしー!」と子どもたちの想像力をかき立てたようでした。
最後は先生の命に関する大切なお話を、椅子に座って静かに耳を傾けました。
「なんで?」「どうして?」という気持ちは、大人になるにつれついつい忘れてしまうけれど、実はとっても大切なこと、
そして生き物はみな様々な工夫をして一生懸命に生きているということのお話を、子どもたちは真剣な表情で聞いていました。
この頃になると、プログラム初期はちょっと照れながら遠巻きに見ていた高学年の子どもたちも、真剣に先生の言葉を受け止めている姿が印象的でした。
プログラムを通して「この先生すごい」という尊敬と信頼が、子どもたちの間で育まれたように思いました。
「楽しかった」だけでなく、「命とは何か」を自らの体験をもとに、子どもたちに問いかける松延先生の言葉は、子どもたちの心に深く刻まれたようでした。
さーて最後はお片付けタイム!なんと、さっきのドライヤーでトイレットペーパーが手元に飛んできます。
キャーキャー騒ぎながら、笑顔にあふれ、お片付けまできちんとできました。
最後は先生からお土産もいただき、
「はい、チーズ!」
最後は子どもたち全員で松延先生をお見送りしながら「また来てねー!」「楽しかったぁ!」と別れを惜しみました。
松延康先生、上浦児童クラブの皆さま、大変お世話になりました。ありがとうございました