「ぼくも、ここ、けがしています!」「なんだよ~。これはもう治っているのか~。」
プログラムの後半、川上先生が包帯の巻き方を教えてくださる場面や、傷口の手当てとして、ラップで対処する方法を教えてくださる場面のこと。1人がお手本として巻いてもらった後、本物の看護師さんに自分もやってもらいたいと、子どもたちは小さな傷を見つけては、先生のところに積極的に手当てのお願いに行く様子が、とても微笑ましかったです。
9月20日(金)石川県小松市にある安宅児童クラブに「いのちによりそう、看護師」のプログラムをお届けしました。
子どもたちが学校から帰ってくるまでの間、公民館にて、「ほうかご勉強会」を行いました。
今回集まってくださったのは、市議会議員の方や、地域で活動されている現場の方々、学童のスタッフの方々。
市民先生探しのグループワークでは、最初は悩まれている様子も見受けられましたが、「みなさんの趣味や得意なことはありませんか?」という問いかけをヒントに、知り合いや、地域にある企業、全国にある協会の名前がどんどん挙がりました。
市民先生の候補の方の名があがると、「その方はどこのつながりですか?」「何のプログラムができそうですか?」と、情報交換が生まれることも。安心安全が保たれている上で、より豊かな放課後にする。
そのためには、どのようなアプローチの仕方をするのがいいのか…
地域で子どもを育てるために私たちができることは何のか考える、充実した時間となりました。
本日のプログラムは、安宅児童クラブ21名の子どもたちにお届けしました。
訪問看護師として活躍されている川上貴子先生と一緒に、訪問看護師のお仕事や、けがの手当ての仕方について教わり、いのちについて学んでいきます。
「ぼくのお母さんも看護師なんだ。ぼくは学者になりたい!」
川上先生の「看護師ってどんな人?」という、問いかけに、すぐに答えた子もいました。
しかし、「訪問看護師は、病院にはいません。」という先生の言葉に子どもたち一同「えぇー!」という驚きの声が。
普段川上先生がどんな患者さんを相手に、どのような付き合い方をしているのかの話が始まります。
生まれつき耳が聞こえない人と手話で会話をすることもあれば、口から栄養をとることができず、お腹から管をさしたままで生活している子どもへのケアなど…。
「それって、麻痺してるん?」「手話ってどうやってやるの?」と、疑問に思ったことはどんどん先生に聞いてみます。
「どこか出来ないことがある人に対して、誰かがお手伝いをすればいいんです。」
「もし、みんなのお母さんが、けがをしてしまってお風呂に入れなくても、1か月間そのままにはしておかないでしょ?」
と、川上先生から具体例のお話がでると、子どもたちの表情も変わり、“いのち”や“死”について真剣に受け止めている様子でした。
プログラム後半は、実践で包帯の巻き方を教わりました。
まずは腕へ、レベルアップして次は指へ。川上先生はお手本として手早く包帯を巻いて見せてくれましたが、いざ2人1組でやってみると…。
「難しいー!」「先生、次どっちにいったらいいか分からへん。」
先生がポイントを説明して丁寧に教えてくださると、子どもたちもみるみる上達して、きれいに巻くことができるようになっていきました。
他にも、「人の血には絶対に触ってはいけない!!」ということや、ラップでの傷口の対処法、手洗いの大切さなども教えて頂きました。
最後には、「お友達に思いやりをもって手当てをしてあげましょう。その大事にする積み重ねが、いのちを大切にすることにつながります。」というメッセージを頂きました。
プログラム後は、プレゼントしていただいた包帯を早速巻いて頂きご満悦の様子でした。
ご協力いただきました、川上貴子先生、安宅児童クラブのスタッフの皆様、子どもたち、本当にありがとうございました!