9月4日は青森の小学生へ「いのち」のプログラムをお届けしました。
新学期が始まりプログラムが放課後の時間での実施だったので、今回は勉強会を先に行いました。
集まってくださったのは、七戸町の放課後子ども教室のコーディネーターの方と現場のスタッフの方、そして教育委員会の方々です。
自己紹介で自分の昔やっていた遊び等もシェアしながら、和やかな雰囲気で始まった勉強会。
現在実際に取り組んでいるプログラムを振り返りながら、新しい市民先生を発掘する方法をみんなで考えることができました。
現時点でもとても積極的に活動している方々で、本当に子ども達のために充実した放課後の時間を作ろうと日々ご尽力していることが伝わってきました。
子ども達にとった事前アンケートに目を通すと、子ども達の今の気持ちを感じることができたようです。
今後への思いも強く、どんどんチャレンジしてみたいことも膨らんでいたので、今回の勉強会をきっかけに、よりよい放課後作りが、地域全体で作っていけるといいなと思える貴重な時間となりました。
そして後半のプログラムでは、2つの小学校から22名の小学生が集まってくれました。
先生は訪問看護師として活躍されている川上貴子先生です。
いのち」のプログラムということで、まず川上先生から、先生が普段されている「訪問看護師」という仕事についての説明がありました。
「看護師ってどんなことやっているかわかる人~?」
その質問に、「手術する人かな?」「けがを治す人だ!」など様々な声。
先生は高齢者の人の看護を例にあげ、体調を聞いたり、血圧などを見たりして、必要があれば先生と相談して点滴をうったりすることも丁寧に説明してくれました。
また、障害のある方の生活のサポートや、リハビリのことなども写真を用いて説明してくれました。
日常で『生と死』に向き合っている先生が、写真をみせながら訪問看護師としての仕事を話してくれると、最初はあまり集中していなかった子も、徐々に真剣な表情になっていくのがわかりました。
後半は実践です。
まず身体のどこを見て、生きているかを判断するかを教えてもらいました。
先生は「瞳の中の色と、心臓の音を確認してみよう。」と全体に話をしました。
その声で子ども達はお互いの顔を見合わせ、瞳を覗き込みます。
お友達の心臓の音を聞いて「すっごい早く動いているよ!」と一言。
当たり前のことだけれど、改めて“生きていること”を感じた瞬間だったと思います。
次に包帯の巻き方を習いました。
二人一組になり巻きあいましたが、先生がお手本で簡単そうに巻いていたのに、やってみると意外と難しく、お互い協力しあって、きれいに巻けるように取り組んでいた姿が印象的でした。
ほかにも傷口の手当てを、身近にあるラップで対処できる方法や、出血があったときの注意点など、緊急時に知っておいた方がいいことも教わることができました。
最後に川上先生から「生と死」についてのお話です。
「死というものは突然来るかもしれないものです。訪問看護師をしていて死に直面する機会がたくさんあります。今隣にいる友達や家族にもっと思いやりをもって接してほしい。大切にしてほしいと思います。」
元気で生活しているとあまり向き合うことのない「生きるということ」。
今回のプログラムが子ども達の心に投げかけたものは大きかったように思います。
七戸町の皆様、本当にお世話になりました。
川上先生、貴重な体験をありがとうございました。