日本三景とうたわれる松島の美しい景色に見守られながら、宮城県宮城郡松島町へ。今日は、松島町の子どもたちに「みんなで守る、みんなのいのち」という「いのちのプログラム」をお届けしました。
プログラムのテーマは防災です。
防災と言っても防災訓練や防災学習というイメージではなく、みんながみんなのいのちを守るために、楽しみながら考え体験するプログラムです。防災に関する様々な取り組みをされている「プラス・アーツ」の佐々木先生、長先生とともに「防災の楽しさを、世界中のみんなに」感じてもらえればとの想いで、プログラムをお届けしました。
まずは、防災をイメージする動きを体感する、防災体操で体も頭もほぐします。子どもたちもスタートから楽しみながら縦揺れや横揺れ、また救助を求めるときの「たすけてー!」の練習を行い、防災の用語や必要な動作を学びました。 子どもたちの参加意欲も湧いたところで、少し座学とコミュニケーション。 日本の地震災害の多さ、地震災害の状況を学びます。
大人たちの記憶の新しいところでも、阪神淡路、東日本、熊本、北海道、本当に多くの大地震があり、改めて地震の怖さ、また災害が身近にあることを参加した大人も子どもたちと一緒に、思い起こしました。 また、地震だけでなく、災害には台風、大雨、土砂崩れなどもあり、ガス、水、電気など生活インフラが途絶えてしまい大変な思いをしたことについてもお話しいただきました。
ここからは3チームに分かれてゲームです。災害時、身近なもので作れる道具づくりとして、カレーの配給があった時の紙皿をチラシで作りました。「ごはんとルーを入れるところが分かれていた方がいいよね!」、「この折り方だと、誰でも簡単に作れそう!」など、使うときの様子を思い浮かべながら、お皿づくりを楽しんでいました!
続いては、ある災害のシチュエーションに、一つだけ有用な道具を選ぶチーム戦、カードゲーム「なまずの学校」。
どのチームも白熱した議論が展開されました。どのチームもよく考えている!良い答えが連発しました。「てこの原理を使って持ち上げられそうだから、この道具がいいと思う!」と、道具の特徴や使い方をしっかり考えながら、ゲームに取り組んでいました!先生から「100点という正解はない、その時その時考えて、良い選択をすることが大事」という、大切なメッセージもいただきました。
最後は「毛布で担架タイムトライアル」。先ほどのカードゲームで、怪我した人を運ぶのに、毛布が使える!ということを学んだ子どもたちに、実際に毛布担架を経験してもらいます。チームで力を合わせて怪我をしたかえるくんを運びます。
とにかく急いで運ぼうとするチーム、怪我人だから丁寧に運ぶチーム、想いはそれぞれです。大切なのは、怪我した人を気遣いながら、自分も怪我をせずに安全に運ぶこと。素敵な体験をすることができましたね!
これで全てのチーム対抗プログラムが終了です。さあ、結果発表・・・。どのチームも一生懸命に取り組んだので、勝ったチームは嬉しさ100倍、負けたチームは悔しさ100倍!悔しくて泣いてしまった子もいたけれど、「自分たちができる防災とは何か」をしっかり考えることができたのではないかと思います。感想として、中・高学年の子どもたちが、自分たちの命を守るために普段から防災を意識しておくことの大切さについて実感したことを話してくれました。私たちも思わず目頭が熱くなりました。
最後は先生からみんなにメッセージ。「防災はもしもじゃなくて、いつも備えることがとっても大事。みんなも毎日工夫して、取り組んでね。」楽しい時間を過ごしながら、よく話し合った子どもたち。最後は全員がしっかりと先生のメッセージを受けとめていました。先生方のメッセージ、大人も子どももしっかり受け止めました!参加してくれた子どもたち、コロナ禍の中でも受け入れてくださったスタッフのみなさま、本当にありがとうございました!