「こんにちは~!」と元気に会場に入ってきてくれた子や、何をするんだろう…?と楽しみだけど少し緊張している様子の子もいる中、
富山県富山市へ、横浜から心臓外科医の先生とともに訪問をしてきました。コロナ禍が続き、しばらくお休みをしていたプログラムですが、4年ぶりに子どもたちのところへお届けすることができて私たちもとても嬉しい時間となりました。
プログラムの最初は、お医者さんの仕事や心臓について教えてもらいます。「心臓は1日に何回動くか知っている?」と聞かれると「1日3回くらいかな~」「1万回くらいは動いているんじゃないかな~」と考えながら答えつつも、「1日に10万回も動いているんだよ!」と教えてもらいビックリ!
「心臓外科医の仕事は、心臓が止まりかけている人の心臓をもう一度動かすこと」と教えてもらい、手術中の様子を動画で見せてもらいます。手術着を来た大人がたくさんいて、様々な機械が並ぶ手術室の様子に思わず「怖い~~~~」と声が漏れますが、動画を見る眼差しは真剣そのもの。先生の言葉一つ一つを一生懸命聞いています。
「ドラマで見る手術室は色々な声が聞こえるけど、実際の手術室はとても静かなんだよ…」と教えてもらい、ビックリする様子も。麻酔科の先生や、看護師さんなど手術室にはたくさんの人がいることが分かりますね。
「実際に心臓の音を聞いてみよう!」と、一人ずつ聴診器が配られて嬉しそうな子どもたち。「ドクドクと言っている~」と教えてくれる子どももいれば、“ドックンドックン”、“ドクンドクン”と、様々な音に聞こえたよう。お隣のお友達の音や、先生の音も聞いてみて、しっかり心臓が動いていることが確認できて安心しています。
手術の様子も分かり、心臓の音も聞こえたところで、実際の手術着に着替えて縫合体験スタートです。代表で一足先に手術着に着替えている子は、「似合ってるで~」「かっこいい~」の声をかけられて、ちょっと照れながらも嬉しそうな様子。
「大きいな~」「ドレスみたい…」と言っている子もいますが…そうです!子どもの先生はいないので大人用の本物の手術着を着ているので、大きいのです!「そうか、たしかに子どもの先生はいないよな~」と妙に納得した様子の子どもたち。嬉しそうに帽子もかぶり、気分はお医者さん。
先生たちも実際に使用するという人工皮膚のスポンジを使って、練習用の太い糸を結んでいきます。固結びを何回もするのですが、「結構簡単!」「何回もできちゃう~」と余裕の表情です。
子どもたちがとても上手だったので、練習用の太い糸ではなく、実際の心臓手術で使われているという髪の毛よりも細い糸を結ぶことにも挑戦してみます。細すぎて目に見えず、飛んでいってしまいそうな糸。指で掴むのも大変で、「どこどこ?」「あれ?」と、先ほどまでの余裕な表情から一変、「手袋していたらできないよ~」ということで、素手で挑戦です。
細い糸は10人で1つを使うため、結んだら次の人に渡すリレー形式、切れてしまったらそこで終了です。次の人にバトンを渡すため、真剣そのものです。誰も糸を切ることなく、無事に全員が本物の細い糸を結ぶことに成功!達成感に満ち溢れて、ホッとした表情を浮かべます。
途中で見せてもらった先生の手さばき、スピードの速さにはみんなビックリ!「速すぎる~」と感心した様子で見入っています。
先生たちがとてもフレンドリーで優しかったためか「本当のお医者さんなんですか?」という質問も飛び出します。「細い糸が手術中に切れちゃったことはありますか?」という質問には、「切れてしまったことはあるけど、そうすると大変…。実際に手術で切れないように、先生たちは何回も何回も練習をするんだよ。」と答えてくれます。
最後は「命の大切さ」のお話とともに、「大変な仕事だけど、好きだから続けているんだよ。みんなも好きなことを見つけて続けてみてくださいね。」という温かいメッセージももらいました。
事前準備や当日運営サポートにご協力いただいた学童スタッフの皆さま、横浜からプログラムを届けてくださった尾頭厚先生、奈良原裕先生、本当にありがとうございました!