気持ちの良い冬晴れの12月、愛知県知多郡の美浜町の子どもたちに、「ゴルフをはじめてみよう!」のプログラムをお届けしました。
初めての体験に少し緊張しながらも、練習を重ねる毎に熱中し、その姿に子どもだけでなく、大人もみんな笑顔が溢れるプログラムとなりました。
世代を超えて楽しむことが出来る生涯スポーツ「ゴルフ」。でも、身近な環境ではゴルフを体験したことがないという人も多いはず。今回はそんな初心者でも、そして子どもでも楽しめるようにと作られた「スナッグゴルフ」を使ったプログラムです。通常のゴルフボール、ゴルフクラブではなく、子どもでも使いやすいよう設計されたものを使い、通常のボールより柔らかい専用ボールをフラッグにくっつけることでホール終了となる仕組みです。
スナッグゴルフにチャレンジしようと体育館に集まった子どもたち。4つの班に分かれてスタンバイ。初めての体験に緊張の面持ちの中、子どもたちにゴルフを教えたいと駆けつけてくれた2人のプロが登場。まずは女子ゴルフツアーで優勝経験を持つトップゴルフプレイヤー諸見里しのぶプロ、そして、女子プロで長く活躍し子どもたちへの指導経験も豊富な飯塚由美子プロです。お二人のプロの登場に、会場に大きな拍手が起こります。
まずは挨拶代わりに、と準備体操から。飯塚プロの掛け声で「言うこと一緒、やること一緒」にチャレンジ。「右」「左」と声を掛けられた同じ方向にジャンプをします。すると次は「言うこと一緒、やること逆」に変更の声が。一緒にやっている大人たちもつい間違ってしまったり、子どもたちも「あれれ」と慌ててしまったりと、笑い声がこぼれ、和やかな雰囲気に。緊張がほぐれ身体もあったまった所で、大人も子どももお尻をぶつけて挨拶、いよいよ本番スタートです。
まず始めはパター練習。1人3打、点数がかかれたボードめがけて打ち込みます。ゴルフクラブの持ち方を確認、黄色と赤と色分けされたグリップ(握る箇所)に、黄色に左手の親指、赤色に右手の親指を置いて握ります。慣れないクラブを使いながら、なんとか的にボールを当てていきます。
パター練習が終わると続いてはアプローチ。アプローチとは、グリーン周りからボールをカップに寄せるショットのこと。ゴルフクラブを持ち換えます。まずは諸見里プロがお手本。点数がかかれた丸いターゲットの真ん中をめがけてショットを打ちます。普段は打ち慣れない柔らかいスポンジボールでも見事ターゲットに近づけていくショットを披露します。子どもたちも「なるほど、こうやって全身を使って打つんだ」とイメージが湧いてきます。
しかし、パターと違って大きく腕を振るショットに、うまくクラブが使いこなせません。諸見里プロ・飯塚プロをはじめ、各班についたサポーターに教わりながら、1打1打と遠くまで打てるようになっていきます。
基本の練習を重ね、徐々にゴルフに慣れてくると、最後はチーム対抗でのコース体験に挑戦です。4~5人の班メンバーが順番にボールを打ち、グリーンの真ん中のフラッグにボールがくっつくまでの打数が少ないチームが勝ちという勝負です。それぞれのチームで作戦会議を行います。
最初はなかなか思うようなショットが打てない子どもたち。けれど出番を重ねる毎にコツを掴んでいきます。「あぁ、惜しい~」「おぉ、すごい!」と仲間のショットに一喜一憂。見事ホールアウトの瞬間には笑顔で拍手を送り合っていました。
「優勝は3班!」みんな初めてとは思えない試合ぶりで、白熱の対抗戦を制したのは3班のみんな。改めて大きな拍手が起こります。
そんな中「今日のテーマは感謝」と、プログラム冒頭に告げられたキーワードを改めてみんなに伝える飯塚プロ。「一緒にゴルフしてくれた仲間、教えてくれた先生、サポーター、ここに連れてきてくれた保護者の皆さん、すべての人にありがとうを伝えよう」とメッセージ。「ありがとうございました!」。みんなの大きな声が体育館中に響き渡り、プログラムを終えた子どもたちを温かい笑顔と拍手が包みました。
日本中の子どもたちの放課後に、ゴルフを体験する機会を、とスタートした本プログラム。開催にあたってお力をお貸しくださいました諸見里プロ・飯塚プロ、美浜町の皆さま、そして初めての体験にも力いっぱいチャレンジしてくれた子どもたちに、改めて「ありがとうございました」を伝えたい、そんな1日となりました。みんな、本当にありがとうございました。